BOOKREVIEW
母である前に、ひとりの私へ届けたいお守りのことば
大切に抱きしめたいお守りのことば
優しいタイトルに惹かれて手に取ったのが、松浦弥太郎さんの「大切に抱きしめたいお守りのことば」。普段の生活にそっと寄り添った前向きになれる「ことば集」は、ページをめくるたびに、柔らかな写真と言葉に心がふっと軽くなります。
私は、小学生2児の母です。子育てや仕事に追われる中で、生きてく上で悩みや不安にぶつかることは誰でもあるけど、この本がリセットを手伝ってくれるような気がします。読んだ後は、無理に頑張らなくてもいいんだ、と深呼吸できる瞬間が増えた気がします。私のように「母親だから頑張らなきゃ」と気負いすぎてしまう人にも、そっと優しく寄り添ってくれる本です。
自分をいちばん愛せるのは、他の誰でもない自分自身です。 — 「大切に抱きしめたいお守りのことば」より
その言葉にうなずいたとき、私は“できないことはできるようにしなきゃ”と自分を追い込みながら頑張りすぎてきたことを思い出しました。子どもに対しても、できるようにさせてあげるのが母親の役目だと信じていたのです。でも読み進めるうちに、できないなら幸せではないと条件をつけるのではなく、弱さや欠点も含めて愛してあげればいいのだ、と語りかけられたように感じました。
自分を愛することと、弱さを受け入れることがつながった瞬間、家族や友人、そして自分自身も「不完全であることこそ完璧なんだ」と気づきをもらった気がします。
まずは自分の弱さやコンプレックスを、隠したり誤魔化したりせず、まるっと愛する。そこから始めてみようと思います。(まずは畳んだ洗濯物を放置してる自分を愛すとするか・・・)
この本はコンパクトサイズなので文字通り"お守り"として持ち歩いたりしています。疲れた心を癒したい人、優しい言葉に救われたい人にぜひ手に取ってほしい一冊です。





