「折れにくい」には、芯を支える方法と筆圧を逃がす方法がある。デルガードとオレンズの違いを、使い方の注意も含めて整理する。

折れにくい、にも条件がある。

シャープペンシルの芯は、強く押せば折れる。長く出しすぎても折れる。落とした拍子に、軸の中で折れてしまうこともある。

そこを本体の仕組みで助けようとしたのが、芯折れを防ぐシャープペンシルだ。ただし、値段が高ければ何をしても折れないわけではない。芯の太さや硬さ、出す長さ、使う角度で結果は変わる。

ゼブラのデルガードにも、芯を出しすぎた場合や、指定より濃い芯などを使う場合の注意がある。箱の「折れない」という言葉と、説明書にある使い方は、セットで読んだ方がいい。

知っておきたいのは、折れにくくする考え方が一つではないことだ。

パイプは、芯のそばにいる。

シャープペンシルの先には、芯を通す細い金属の管がある。ガイドパイプだ。製図用では、長いパイプによって定規を当てやすくし、ペン先も見やすくしている。

ただ、固定されたパイプから芯を長く出せば、その部分は守られない。パイプがあることと、強い筆圧から芯を守る機構があることは、同じではない。

ぺんてるのオレンズは、芯をパイプから出さずに書く使い方が特徴だ。芯の減りに合わせてパイプが引っ込み、先端を支えながら書き進める。

芯が露出する部分を小さくして、折れにくくする。ここは、オレンズの使い方を知るうえで外せない。

ばねは、力の逃げ道になる。

別の方法が、筆圧に応じて先端を動かすことだ。

デルガードでは、垂直方向の強い力に対して、ばねが芯を上へ逃がす。斜め方向の力に対しては、先端の金属部品が出て芯を囲む。力のかかり方に合わせて、二つの動きが働く。

ただ硬く支えるのではなく、動いて守る。パイプで芯を覆い続ける方式とは、考え方が違う。

動く部分があると、紙へ当てたときの感触も変わる。沈み込みが気になるか、気にならないか。好みは説明だけでは決まらないので、試せる機会があれば、いつもの持ち方で書いてみたい。

折れにくさと、自動芯出しは別の話だ。

ここは混同しやすい。パイプが引っ込むだけで、いつまでも芯が出続けるわけではない。

オレンズネロには、パイプで芯を守るオレンズシステムに加えて、紙からペン先を離すたびに芯を送る自動芯出し機構がある。守る仕組みと、送る仕組みの二つが入っている。

だから、同じシリーズの名前だけで決めず、型番ごとの機構を見る必要がある。「折れにくい」「ノックが少ない」「芯が回る」は、それぞれ別の役割だ。

また、オレンズネロには〇・二、〇・三、〇・五ミリがある。パイプで守る方式が、極細芯だけのものというわけでもない。

仕組みを知ると、困りごとから選べる。

筆圧が強くて折れるのか。芯を長く出しすぎているのか。持ち歩いている間に中で折れるのか。同じ「折れる」でも、起きている場所が違う。

買い替える前に、使い方と替芯を確かめる手もある。指定の芯径を守る。芯を出しすぎない。先端をぶつけない。本体だけでなく、替芯の種類も折れにくさに関わる。

琴平文具店のこの特集では、芯を回すクルトガ、自動で送るオレンズネロ、機構同士の違いを別の記事に分けた。困っている動作から読めば、必要なものが絞りやすい。

芯は、なぜ折れなくなったのか。正確には、折れにくくする方法が増えたのだ。道具の仕組みと使い方が合ったところで、その良さが働く。

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